高島第六小学校ビオトープ整備完了式に参加しました

「自由」と「責任」を学べる、地域に支えられた学びの場

先日、板橋区立高島第六小学校で行われたビオトープ整備完了式に参加しました。

このビオトープは、単に新しく整備された施設というだけではなく、長い年月をかけて学校と地域で大切に守られてきた場所です。

一時期は工事の影響などで水が枯れてしまい、地域の方から

「池が空っぽで悲しい」

という声が寄せられたこともあったと伺いました。

その言葉の重みが、今回の整備につながり、今日の式典へと結実しています。

今回の整備を学習として中心になって進めてきたのは、今年の5年生です。

授業の一環として、自分たちの手でビオトープをよみがえらせようと考え、行動し、実際に整備を進めてきました。

その過程では、

多くの方が関わり、まさに地域総がかりの取り組みとなりました。

夏の暑い日に、のこぎりで板を切り、穴を掘り、汗だくになって作業をしたというお話もありました。

子どもたちにとって、きっと忘れられない経験になったと思います。

PTA会長からは、今回の整備で使われた材料の多くが、高島平地域や板橋区内から提供されたものであることが紹介されました。

竹や石など、地域の方から寄付された素材が、このビオトープを形づくっています。

「作って終わりではなく、守り続けることが大切」

この言葉がとても印象的でした。

ビオトープは、地域に守られ、地域に支えられて存在している場所です。

整備にあわせて、大きく変わったのがビオトープの利用ルールです。

これまで

「休み時間に子どもだけで入ってはいけない」

という決まりがありましたが、5年生を中心にルールを見直し、子どもたちだけでも自由に入れる場所へと生まれ変わりました。

もちろん、自由には責任が伴います。

しかもビオトープは、生き物の命を預かる場所です。

日常の中で

「自由と責任」

「命を守るということ」

を体験的に学べる環境が整ったことは、教育的にも非常に大きな意味があると感じました。

さらに、5年生だけでなく、1年生から6年生まで全学年でビオトープを活用できるよう、年間指導計画が整えられたことも紹介されました。

授業で活用されることで、ビオトープは

「見る場所」から

「学ぶ場所」へ。

学校教育の中に、しっかりと位置づけられた学びの環境になっています。

児童代表からは、

が、自分の言葉で語られました。

この言葉を聞いて、今回の整備が「やらされた活動」ではなく、子どもたち自身の学びになっていることを強く感じました。

式の後半では、黒メダカの放流が行われました。

黒メダカは、蓮根第二小学校から分けていただいたもので、学校同士のつながりも感じられる場面でした。

また、整備完了式にあわせて寄贈された木の植樹も行われ、ビオトープがここからさらに成長していくことを想像させるものとなりました！

学校、PTA、地域、大学、他校。

立場の違う人たちが、子どもたちの学びのために一つの場所を支えていく。

その姿を目の当たりにし、地域の力の大きさをあらためて感じました。

このビオトープが、これから先も

子どもたちの発見と成長の場として

そして地域と学校をつなぐ場所として

大切に受け継がれていくことを願っています。

関係者の皆さま、そして5年生のみなさん、本当におめでとうございます。